心臓カテーテル検査
心臓病の中でも最も重大なものが、狭心症や心筋梗塞といったひとつ間違えば急死にいたる冠動脈疾患です。
冠動脈疾患というのは、心臓を栄養する血管(冠動脈)が動脈硬化を起こして詰まってしまい心臓に血液が送られなくなってしまう病気です。
外来での検査の結果、心臓病が存在すると考えられたときに行われます。
カテーテルとは直径2~3㎜の細く柔軟な管のことです。
これを手首や大腿の付け根の動脈から挿入し、その先端を心臓まで通過させ、冠動脈に造影剤を注入し、レントゲン装置で撮影を行います。
これらの所見から冠動脈の狭窄の程度を判定し、治療方針を決定するのに役立てます。
基本的には安全な検査ですが、ある一定の割合で合併症が起こり得ます。
造影剤アレルギー、低血圧、血栓症、動脈解離などがあげられますが、器材、技術の進歩にともない非常にまれなものとなっています。
最近の全国的統計によれば、この検査が原因で死亡する患者様は0.1%程度、脳血管障害・心筋梗塞・大出血などの主要合併症は0.5%以下の割合と言われています。